バッテリー循環社会実現に向けた協業開始について

ENEOSホールディングス株式会社(代表取締役社長:大田 勝幸、以下「ENEOS」)および
MIRAI-LABO株式会社(代表取締役:平塚利男、以下「MIRAI-LABO」)は、
バッテリー循環型社会実現に向けて協業を開始しますので、お知らせいたします。

両社は、バッテリーのユース(リースやシェア等)、リユース、リサイクルが循環する仕組み『BaaS(Battery as a Service)プラットフォーム※1』を構築し、
これまで1次利用にとどまっていたバッテリーを、以下の3段階での利用を検討します。

1次利用 : シェアサイクル・小型EVシェアを始めとした、電動モビリティサービスにて利用

2次利用 : 使用後の中古バッテリーを集積し、劣化評価を実施後、残存性能に応じて組み合わせることにより定置型バッテリーシステムとして再利用
       ENEOSのSSや、電動モビリティステーション、商業施設や住宅等の様々な場所へ設置、利用することを検討

3次利用 : 2次利用により更に容量が低下したバッテリーは、自律型街路灯※2など低容量でも活用可能な用途で再利用

さらに、3次利用を経て、寿命を迎えた中古バッテリーは、リサイクルにより資源化され新品バッテリーの材料として再利用します。
将来的には、この一連の循環サイクルをクラウドシステムにより適正に一元管理し、バッテリー利用の最適化、最大化を図ります。
また、定置型バッテリーシステム(2次利用)をVPPに活用することも今後検討していきます。
本プラットフォーム実現に向け、現在実証を行っているモビリティサービスに加え、電動バイクの活用も含めたバッテリーサービスの実証を、
2022年度を目途に段階的に展開する予定です。

ENEOSグループは、分散型電源の活用を中心とした次世代エネルギー供給・地域サービスのネットワーク構築を目指しております。
その一環として、オープンイノベーションによる革新的事業の創出に向けて、シェアサイクル・小型EVシェアを始めとした
電動モビリティサービスの展開を見据えた実証を開始しております。

一方、MIRAI-LABOは同社が保有するMBMS(Multiple Battery Management System:複合バッテリー制御システム技術)を駆使し、
環境に配慮したサスティナブルな自律型MaaS社会※3の構築を促進してきました。

本協業では、ENEOSグループがSSや電気事業において培ったノウハウや顧客基盤、シェアサイクル・小型EVシェア等の新規モビリティサービスの取り組みと、
MIRAI-LABOの強みであるバッテリー制御システム・ノウハウ等を活かして、使用済みバッテリーを評価・再活用することで、
循環型社会の実現に貢献する新しい効率的なエネルギー供給の仕組み構築を目指します。

両社は、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、
目標9「産業と技術革新の基礎をつくろう」および目標12「つくる責任使う責任」につながる、
バッテリーをモビリティだけに限らない多様な用途に活用し新たな価値を提供するサービスの展開を目指します。
また、クリーンなエネルギーを活用し、防災力の高いまちづくりに貢献するバッテリーグリッドの構築に向けた取り組みを通じて、
低炭素・循環型社会の実現に貢献してまいります。

※1BaaSとは、これまで製品として販売されていたバッテリーを、リースやシェアリングなどサービスとして提供・利用する形態のことを指す。
 ここでは、状態監視、2次利用、リサイクルなどバッテリーに関わる幅広いサービスを含む。

※2MIRAI-LABOが開発した、EVの使用済みバッテリーをリユースした自律型街路灯である「THE REBORN LIGHT」。

※3自律型MaaS社会とは、再生可能エネルギーと蓄電システムの組み合わせによって、商用電源に依存せず、
 自律型のエネルギーインフラによりサービスを継続提供する新しいMaaSの形のこと。

<両社が目指すBaaSプラットフォーム構想イメージ>

<BaaSプラットフォーム構築により提供されるバッテリーサービスイメージ>

以上